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ここでは、初参加や久しぶりに参加される方の体験談を載せております。
ただいま参加をご検討されている方や、 当会のボランティア活動が
どのように行われているかをお知りになりたい方など 是非ご覧下さい
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お名前 |
T.Aさん |
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参加年度 |
2002年7月 |
参加国 |
ヴァヌアツ共和国(後期) |
参加回数 |
1回 |
参加区分
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一般 |
お住まい |
岐阜県 |
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題名 :
感想文
最初にぼくがこの「南太平洋に歯科医療を育てる会」の話を聞いたときは、
正直言って他人事、自分には関係ないと思っていた。
そりゃぁエライなぁとかすごいなとか思ったけど、それ以上なものはなかった。
だから最初は全然ボランティア活動に参加する気はなかった。
こんな自分というのも、ぼくは中学一年の二学期から不登校で行っていない。
高校は、一年の三学期で中退したし、今は何もしないでただ生きているだけと言っていいような人間だと、
少なくても自分では思っていたから。
でも必要のない人間、いらない人間と自分で思う反面、「自分は他人と違うんだ」という馬鹿みたいな選民思想、
エリート意識てゆのかな、そういうものがあった。
いつも考えるばかりで何も出来ずにいた自分に、僕のような人間でも出来ることがあると、
親戚友人以外で言ってくれたのは沢田先生をはじめとする「南太平洋に歯科医療を育てる会」の人たちだけだった。
最初は素直にその言葉を受け取ることが出来なかった。
半信半疑だったし、ボランティア活動に参加することになったときも、なりゆきで流されていったっていう感じがあったし、
もしもこのとき、まわりの人が「行こうよ、みんなで」って言ってくれなかったらまず参加していない。
ぼくはウソをつくのがあまり出来ないので、とまどいながら「ハイ・・・」「ハイ・・・」と言ってから行くことになった。
つまり「行こう」といわれて「はい・・・」と答えたときに自分から逃げられなくなった。
そんないきさつで行くことになったんだけど、行くとなればだんだんその気になってくるし、
行く前のミーティングで会った人たちは本当にいい人ばかりで、このとき行きたいかなと思えるようになってきた。
いざ、当日になるとやることはある程度わかっているんだけど、
人見知りがはげしいせいもあって、なかなか動けなかったし話をするなんてもってのほか、
本当にこれから10日間やっていけるのかな。ひょっとして来るんじゃなかったか? とさえ思った。
でもそんな風にボーッとしていると、沢田先生が「ボーッとしているんじゃ、何しに来たんだ。
こういう仕事をするんだろ」と注意してくれる。
そうされることで僕にも仕事が回ってくるといった状況だった。
それでみなさんすごいテキパキしてて、ボーッと仕事なんかなくなってしまいます。
それで注意されて学習したのが、最初に動くのは分からないから無理でも、
その次くらいには動こうということだけで、そうすることにより少しずつ仕事をこなせるようになり、
そうなると少しは人と話せることも出来た。
ぼくは、ずっと独りでいることが多かったせいか、友達なんかいらないと思うようにさえなっていた。
でも本当は誰よりも人と触れ合いたかった。
人と話したかった。
笑っていたかった。
友達と呼べる人が欲しかった。
少しずつ人と話せるようになると楽しくなってきた。話せば親しくなるし、親しくなればより仕事もしやすくなる。
人たちの役に立てば嬉しいと思えるようになった。
だからぼくは今回のボランティア活動を通して、本当によく喋るし、笑うようになった。
自分でこんなに喋るんだって自分で驚いたくらいだった。
ぼくは、来てよかったと理屈抜きで素直に思えるようになった。
だって本当に充実してたし楽しかった。
ぼくは全然英語が喋れないけど、ヴァヌアツの人は手を振れば返してくれるし、笑いかければ笑い返してくれる。
それにつたない英語でもちゃんと通じた。それは相手がこちらを理解しようとしてくれたからだと思う。
だから、最初は出来なかったけれど、最後の方は「Thank You」とかすぐに出てくるようになった。
とにかく、ぼくが言いたいことは、
たとえ多少流されてきたとしても、ココへ来れば仕事はあるし、なんとかなるということ。
だからぼくみたいな人にどんどん参加してほしい、と思い、可能なら毎年は無理でも、2年に1回とか参加したい。
これっきりで終わらせたくないと思う。
だからぼくはぼくのような人と参加したい。それでその人にも楽しんでもらいたい。
それだけです。
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